時間が足りないと感じる理由
大家族での暮らしは、毎日が戦争のように慌ただしいものです。我が家は7人の子どもを育ててきましたが、1日のスケジュールをこなすだけでも本当に大変。朝ごはんを作って、全員を起こして、制服や持ち物をチェック、送り出したら今度は洗濯機を何回も回しながら掃除や買い物…。夕方にはお迎え、晩ごはんの準備、お風呂、宿題の確認と、気がつけば夜。
時間が足りないと感じるのは、やることが多いからだけではありません。実は「同時進行」が難しいからでもあるのです。1人がぐずっていれば他の子の対応が遅れたり、誰かが熱を出せばすべてのスケジュールが崩れる。そうした“想定外”が日常茶飯事なのが、大家族のリアルです。
また、「全部をしっかりやらなきゃ」と思うほど、時間に追われて疲れ果ててしまいます。完璧を目指すと、「まだこれもやってない」「あれも中途半端」と感じてしまい、心の余裕がなくなるのです。
そんなとき大切なのは、「全部を完璧にやろうとしないこと」と「優先順位をつけること」。我が家では、洗濯は毎日じゃなく2日に1回、掃除も最低限の範囲だけにしています。「今日やるべきこと」と「明日でもいいこと」を分けて考えると、気持ちが楽になりますよ。
さらに、子どもたちが成長するにつれて「お手伝い」が大きな戦力になります。時間が足りないのは、家事と育児をすべて“1人で抱える”とき。家族全員で協力できる体制をつくることで、ようやく「回る生活」に近づけるのです。
「完璧主義」が疲れを生むワケ
大家族で子育てしていると、「きちんとしたい」という気持ちと、「現実はままならない」という現実のギャップに苦しむことがよくあります。たとえば、毎日の食事。栄養バランスを考えて手作りで…と思っても、7人分のごはんを毎日完璧に用意するのは正直ムリです。
私自身、以前は「部屋は常にキレイであるべき」「洗濯物はすぐたたんで収納」「子どもたちは時間通りに寝かせる」と頑張っていました。でも、やればやるほど疲れていきました。そして気づいたのです。「完璧じゃなくていい。元気で笑っているほうが大切だ」と。
完璧主義は、知らず知らずのうちに自分を追い込んでしまいます。「もっとちゃんとしなきゃ」「ちゃんとしてない私はダメ」と、自己肯定感も下がりがち。でも、子どもたちはママやパパの“完璧”を求めていないんですよね。それよりも、「今日も一緒に遊べてうれしかった」とか、「怒らないでニコニコしてくれた」が、子どもの幸せにつながっていきます。
我が家では、今は“手抜き”も立派な家事だと思っています。冷凍食品もOK、掃除はロボットに任せる、洗濯物はたたまずにカゴにポン。そうすると気持ちも楽になって、笑顔が増えました。「頑張りすぎずに暮らす」ことが、長く続けるためには一番大事だと感じています。
子ども中心の生活で自分を見失う?
子どもが多いと、生活は自然と「子ども中心」になります。食事の時間、習い事の送り迎え、寝かしつけ…。毎日が子どもの予定で埋まり、自分の時間はどんどん後回しになります。
私も一時期、「自分ってなんなんだろう?」と感じることがありました。趣味もない、友達と会う時間もない、メイクもせず、着る服も部屋着ばかり。気づけば“母親”という役割だけになって、自分自身が見えなくなっていたのです。
でも、あるとき思ったんです。「このままだと私、壊れちゃうかも」と。そこから少しずつ、自分を取り戻すことを意識するようになりました。たとえば、朝の5分だけ好きなコーヒーを飲む時間を作ったり、お風呂に好きな入浴剤を入れてリラックスしたり。ほんの少しでも“自分に戻れる時間”を持つだけで、心がぐっと軽くなりました。
特に大家族では、自分を後回しにしすぎないことが本当に大切です。子どもを大事にするためにも、まずは親が元気でいること。自分を犠牲にしすぎると、いずれ限界が来てしまいます。
「私はお母さんでもあるけど、ひとりの人間でもある」その意識を持つだけでも、子育てのバランスが取りやすくなりますよ。
パートナーとの役割分担が曖昧
子育てと家事のストレスがたまる大きな原因のひとつが、「パートナーとの役割分担があいまい」なことです。特に大家族の場合、やることの量が圧倒的に多いため、どちらか一方に偏るとすぐに限界が来てしまいます。
我が家でも、初めは私がすべてを抱え込んでしまい、毎日イライラしていました。でも、夫は「何を手伝えばいいのか分からない」と思っていたんですね。そこで思い切って、「これお願い」と具体的に伝えるようにしたら、少しずつ協力してくれるようになりました。
重要なのは、「察してほしい」ではなく、「言葉にして伝える」こと。誰が、何を、いつやるのかを明確にするだけで、気持ちがずいぶん楽になります。カレンダーに家事当番を書いたり、LINEで今日の予定を共有したり、小さな工夫でコミュニケーションがスムーズになります。
また、「得意なことを活かして分担」するのもおすすめ。我が家では夫が料理が得意なので、休日のごはんは任せています。自分ひとりで完璧にやろうとせず、「家族みんなで支え合う」体制をつくることが、大家族での生活を乗り切る鍵になります。
ワンオペ育児・家事の落とし穴
一人で子育ても家事もこなす「ワンオペ状態」は、どんな家庭でも心身をすり減らしますが、大家族になるとその負担は何倍にもなります。7人の子どもを一人で見ながら家事をこなす…想像するだけでも大変ですよね。
実際、私も夫が出張でいない日などは、朝から夜までノンストップで動きっぱなし。誰かが泣いて、誰かがケンカして、誰かが宿題を見てほしい…。一人で全部に対応していると、だんだん余裕がなくなり、怒りっぽくなってしまうことも。
ワンオペが続くと、知らないうちに「孤独感」や「自己否定感」に襲われることもあります。「私だけが頑張ってる」「こんなにやってるのに誰も分かってくれない」そんな気持ちになり、精神的にも追い詰められてしまうのです。
そんなとき大切なのは、「助けを求める勇気」です。親や友達、地域のサポートセンターなど、頼れるところには積極的に頼っていいのです。子育ては一人でするものではありません。我が家も時にはファミリーサポートや子育て支援センターにお世話になっています。
「一人で全部やる」から、「誰かと一緒にやる」へ。そう意識を変えるだけで、心がふっと軽くなりますよ。

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